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【Airbnbホストの始め方完全ガイド】登録手順・条件・2026年最新の手数料まで解説

「Airbnbでホストになってみたいけれど、何から始めればいいのか分からない」

アカウント登録、本人確認、届出……調べるほど手続きが多く感じて、最初の一歩を踏み出せずにいる方も多いのではないでしょうか。

Airbnbは2008年にアメリカで創業した民泊の予約サイトで、現在は世界220以上の国と地域に宿泊先が掲載されています。日本でホストになるには、住宅宿泊事業法(民泊新法)の届出など、法令に基づく手続きが必要です。ただ、順番に確認していけば、進めやすくなります。

この記事では、Airbnbホストになるための準備から登録手順、そして見落とされがちな手数料の仕組みまで、2026年最新の情報で順を追って解説します。

Airbnbとは?まず知っておきたい基礎知識

Airbnbとは?まず知っておきたい基礎知識

Airbnbは、空いている部屋や家を貸したい人(ホスト)と、泊まりたい人(ゲスト)をつなぐ宿泊予約サイトです。

Airbnbの公式データ(2026年5月更新)では、ホストは550万人以上、公開中のリスティング(物件の紹介ページ)は900万件以上、リスティングがある国と地域は220以上です。

ホストは、写真、料金、ルールを載せたリスティングを公開します。予約が確定すると、宿泊料金からAirbnbのサービス料が差し引かれ、残りがホストの受取金になります。

Airbnbを運営するAirbnb Global Services Limitedは、観光庁の住宅宿泊仲介業者のリストに、登録番号S0001として載っています。

【Airbnbでホストをするメリットとデメリット】

Airbnbでホストをするメリットとデメリットを、公式の情報と観光庁のデータから見ていきます。

メリットデメリット
登録と掲載は無料で、費用は予約が確定したときのサービス料だけサービス料は、ほとんどのホストで15.5%
220以上の国と地域のゲストに向けて、リスティングを載せられる。民泊新法の宿泊者の57.5%は外国人(2026年6〜7月)民泊新法の民泊は、年間180日が上限
料金やカレンダー、ルールを自分で決められる届出、定期報告、宿泊者名簿の管理などの義務がある
日本国内の宿泊ホストには、追加料金なしで「日本ホスト保険」が付く(条件あり)近隣からの苦情を受けた物件が14.4%(2021年の観光庁の調査)。対応が必要

民泊の収益は保証されていません。観光庁の調査では、年間の利益率が0%未満の物件も15.2%ありました。

メリットだけでなく、デメリットも踏まえて、始めるかどうかを決めましょう。

【実際の市場データで見るAirbnbの収益性】

ここでは、民泊新法の民泊全体の宿泊実績と観光庁の調査から収益の目安を紹介し、そのあとに民間のデータ会社の推計を参考として紹介します。

(※日本のAirbnbホストの収益を示した公的な統計は現在はありません。)

指標数字
届出住宅数(2026年9月15日時点)43,037件
届出住宅あたりの宿泊日数(2026年6〜7月の2か月間)平均15.4日
宿泊者のうち外国人の割合(同期間)57.5%
年間の利益率(2021年の調査)平均15.9%(0%未満が15.2%、40%以上が8.3%)
清掃費やリネン代などの必要経費(同調査)宿泊単価の平均26.3%

2か月(61日)のうち宿泊が入った日は平均15.4日で、約4分の1です。このペースが1年続くと約92日で、年間180日の上限の約半分になります。

売上から、Airbnbのサービス料(ほとんどのホストで15.5%)と、必要経費の平均(26.3%)を引くと、固定費を引く前の時点で、売上の約58%が手元に残る計算です。

利益率が0%未満の物件も15.2%あるため、料金、宿泊日数、経費を、始める前に試算してください。

参考として、民間のデータ会社Airbtics(エアビクティクス)は、東京のAirbnbリスティングの推計を公表しています。

2024年11月から2025年10月の月平均収益は49.7万円、平均客室単価は19,288円、稼働率(中央値)は89%です。

ただし、これは公的な統計ではなく、民間会社による推計です。観光庁の統計(2025年)では、東京都の客室稼働率は、全体が76.3%、簡易宿所が48.6%で、推計の89%はこれを大きく上回ります。民泊新法の民泊は年間180日が上限のため、この推計には、旅館業の許可を受けた施設などが含まれている可能性があります。

収益の見込みは、公的な統計をもとに、控えめに試算してください。

参考:Airbtics「Tokyoのエアビーデータ 2025年」、観光庁「宿泊旅行統計調査(令和7年年間値(確定値))」(PDF)

Airbnbホストになる前に準備しておくこと

Airbnbホストになる前に準備しておくこと

Airbnbで民泊を始める前に、法令上の手続きと、物件の条件を確認します。

届出番号などの法的情報がないと、Airbnbに掲載できません。

【必要な届出と法的要件】

日本でAirbnbに宿泊施設を掲載するには、民泊新法の届出をして届出番号を取得するか、旅館業法の許可、特区民泊の認定などを受ける必要があります。

Airbnbはすべてのホストに、リスティングへ届出番号などの法的情報を表示するよう求めています。

この記事では、民泊新法の届出を前提に説明します。

項目主な要件
住宅の条件台所、浴室、便所、洗面設備があり、現に生活の本拠として使われている、入居者募集中、随時居住のいずれかに当たる家屋
営業日数年間180日以内(4月1日正午から翌年4月1日正午まで)
居室の広さ宿泊者1人あたり3.3㎡以上
管理の委託ホストが不在になる場合や、居室が5を超える場合は、住宅宿泊管理業者に委託
届出先都道府県知事等(民泊制度運営システムで届出)。自治体の条例で、営業できる区域や期間が制限される場合がある
賃貸・マンション賃貸は貸主の承諾、マンションは管理規約で民泊が禁止されていないこと

届出住宅の仲介を任せられるのは、観光庁に登録した住宅宿泊仲介業者か、旅行業者に限られます。届出をせずに営業すると、罰則の対象になります。

保険については、国のガイドラインで届出にあたって火災保険や第三者に対する賠償責任保険などに加入することが望ましいとしています。

Airbnbでは、日本国内の宿泊ホストに、追加料金なしで「日本ホスト保険」が付きます。補償を受けるには、届出や許可を受けていることが必要で、対象はAirbnbで予約された宿泊です。

補償の上限や対象外の項目は、公式ページで確認してください。

参考:観光庁「住宅宿泊事業者の届出に必要な情報、手続きについて」、観光庁「住宅宿泊事業法施行要領(ガイドライン)」(PDF)、Airbnb「日本ホスト保険」

【物件選びのポイント】

物件は、法令で営業できるかと、ゲストが重視する条件の、両方から選びます。

法令の面では、物件がある自治体の条例で、営業できる区域や期間が決まっているかを確認します。賃貸物件は貸主の承諾が、分譲マンションは管理規約の確認が必要です。

消防法令に基づく設備や、市町村の火災予防条例に基づく届出が必要になる場合もあるため、届出の前に、物件を管轄する消防署に確認してください。

ゲストの面では、観光庁のアンケート(民泊の利用経験がある日本人、2021年)で、民泊を選ぶときに重視する点は、次の通りでした。

重視する点割合
宿泊費76.5%
設備55.6%
交通の利便性41.0%
宿泊可能人数33.2%

不満だった理由では、「立地が分かりにくかった」が24.7%でした。最寄り駅からの行きやすさと、設備、定員を踏まえて、物件を選びましょう。

参考:観光庁「住宅宿泊事業の実態調査」(2022年3月、PDF)、観光庁「事業者の業務[1]」

アカウント登録から物件掲載までの3ステップ

アカウント登録から物件掲載までの3ステップ

Airbnbに物件を載せる流れは、「アカウント作成」「本人確認」「物件情報の入力」の3ステップです。

アカウントの登録は無料です。

【①アカウント作成】

Airbnbのサイトかアプリから、メールアドレスとパスワード、電話番号、GoogleアカウントまたはAppleアカウントのいずれかで、アカウントを登録します。

ホストは、リスティングを公開するときに、本人確認が必要になります。

参考:Airbnb「アカウントの作成」

【②本人確認】

Airbnbは、すべてのホストに、本人確認を求めています。

リスティングを公開しても、本人確認が完了するまでは保留の状態で、完了するとゲストが予約できるようになります。多くの場合は、法的な氏名や住所などの情報で足り、場合によっては、写真付きの政府発行の身分証明書の写しの提出を求められます。

あわせて、不正の防止や金融規制への対応のために、ホストとしての確認も行われます。受取金や納税者の情報を登録し、Airbnbから定期的に確認の通知が届きます。

参考:Airbnb「本人確認のために身分証明書を提出する」、Airbnb「ホストとして本人確認(KYC)用の情報を提出する」

【③物件情報の入力】

ホストのプロフィールから、新しいリスティングを作成します。

部屋のタイプと所在地、定員、設備、写真、タイトルと説明文、料金とカレンダー、ハウスルール(宿泊中に守ってもらうルール)を入力します。複数の部屋を貸す場合は、部屋ごとにリスティングを作成します。

日本のリスティングでは、届出番号の入力も必要です。民泊新法の届出番号は、Mの後に9桁の数字が続く形式で、届出番号を裏付ける公的書類(標識の写しなど)のアップロードも求められます。届出番号の取得前に、仮の番号を入力することはできません。

リスティングを公開すると、24時間以内に検索結果に表示されます。追加の審査があるリスティングは、表示までに最長72時間かかる場合があります。

参考:Airbnb「リスティングを作成する」、Airbnb「日本のリスティング登録情報の修正及び、変更方法に関して」

Airbnbホストが支払う手数料のしくみ

Airbnbのサービス料は、予約が確定したときに、ホストの受取金から差し引かれます。

日本の宿泊ホストのほとんどは、15.5%が適用されます。

【シングルサービス料体系(ほとんどのホストに15.5%が適用)】

Airbnbの宿泊のサービス料には、「分割負担型」と「シングルサービス料体系」の2つがあります。

体系ホストの負担ゲストの負担状況
分割負担型3%14.1〜16.5%段階的に廃止。全ホストの移行後は利用できなくなる
シングルサービス料体系ほとんどのホストは15.5%(それ以外は通常14〜16%)上乗せなし現在、ほとんどのホストに適用

Airbnbは、宿泊ホスト全員を、シングルサービス料体系へ移行させています。切り替えた後は、分割負担型に戻せません。切り替え前に確定した予約は、宿泊が切り替え後でも、影響を受けません。ホテルや、宿泊施設管理システム(PMS)を使うホストなどには、必ずシングルサービス料体系が適用されます。

たとえば、料金を1万円に設定した場合、15.5%のサービス料1,550円を引いた8,450円が受取金で、ゲストの支払額は1万円のままです。自分のアカウントにどちらが適用されているかは、「ホスティング収入」の取引画面で、予約ごとのAirbnbサービス料を見て確認できます。

参考:Airbnb「Airbnbサービス料」、Airbnb「Airbnbサービス料の簡素化について」

【清掃費・サービス料との関係】

清掃料金は、宿泊料金とは別に、ホストが設定できる追加料金です。サービス料は、宿泊料金だけでなく、清掃料金などホストが請求する追加料金を含めた金額に対して計算されます。

たとえば、宿泊料金が1万円、清掃料金が3,000円なら、合計1万3,000円の15.5%(2,015円)がサービス料で、受取金は1万985円です。

ゲストが実際に支払う金額には、清掃料金や、自治体の宿泊税などの地方税も加わります。清掃料金を決めるときは、実際の清掃費だけでなく、サービス料が引かれた後の金額で考えましょう。

参考:Airbnb「Airbnbサービス料の簡素化について」、Airbnb「料金設定の戦略を立てる」

予約につながる物件写真の撮り方

予約につながる物件写真の撮り方

写真は、検索結果でゲストが最初に目にする情報です。Airbnbの公式ガイドは、質の高い写真が、ゲストの注目、検索順位、予約数に役立つとしています。

自然光で、横向きに撮る。 フラッシュは切り、昼間にカーテンを開けて、自然光で撮ります。検索結果では写真が正方形にトリミングされ、リスティングのページでは横向きに表示されるため、縦向きより横向きが効果的です。

被写体を中央に、正面から撮る。 構図のグリッドをオンにして、レンズを上下に傾けず、真正面から撮ります。部屋全体の引きの写真と、細部の寄りの写真を組み合わせます。

カバー写真を選ぶ。 最初の写真が検索結果に表示されます。最初の5枚は、リスティングのページ上部にコラージュで表示され、正方形に切り取られるため、中央に被写体を置きます。

解像度と準備。 1200×800ピクセル以上の写真を使い、ファイルサイズは10MBくらいまでが目安です。部屋を片付けて清潔にしてから撮影し、各写真に短いキャプションを付けます。

観光庁のアンケートでは、不満の理由に、「予約サイトの記載が不正確だった」(7.9%)が挙がっています。実際の部屋の状態と設備が分かる写真を載せてください。

参考:Airbnb「リスティングの写真を上手に撮る方法」、Airbnb「リスティングの写真を素敵に撮るためのヒント」、観光庁「住宅宿泊事業の実態調査」(2022年3月、PDF)

料金はどう決める?競合分析のやり方

料金は、ゲストが宿泊先を選ぶ重要な材料です。

Airbnbの公式ガイドによると、どれだけ素敵な部屋でも、同じエリアの類似のリスティングより高いと、予約を逃しやすくなります。

【同じエリアの類似リスティングを調べる】

 Airbnbで、同じ地域の類似の部屋を検索し、閲覧数や予約数に基づく人気度と、レビューの履歴を確認します。

カレンダーの「料金設定」タブで、日付範囲(最長31日)を選び、「類似のリスティングを表示」を押すと、近隣の類似リスティングの平均料金が地図に表示されます。予約が入っているリスティングと、入っていないリスティングを、切り替えて見られます。類似かどうかは、立地、広さ、設備、評価、レビューなどで決まります。

平日と週末で、料金を分ける。 毎日同じ料金にしている場合は、平日料金と週末料金を分けることを、Airbnbは勧めています。

【ゲストの支払総額で比べる】

設定した料金と、ゲストが支払う最終料金は同じではありません。清掃料金、追加ゲスト料金、地方税が加わるため、総額で近隣と比べます。

最初は低めに設定する。 低めの料金から始めると、最初の予約を獲得しやすく、早い段階でレビューを集めやすくなります。その後は、定期的に料金を見直します。

ただし、料金は、サービス料15.5%、清掃費、固定費を引いた手取りで確認してください。

参考:Airbnb「宿泊料金を決める」、Airbnb「料金を見直す」、Airbnb「料金設定の戦略を立てる」

高評価につながるゲスト対応のコツ

高評価につながるゲスト対応のコツ

観光庁のアンケート(227人)では民泊に満足した理由として、「ホストの対応が良かった」を挙げた人が38.3%、「予約・チェックイン等が円滑だった」を挙げた人が33.0%でした。

【返信は早く】

Airbnbには、スーパーホスト(一定の基準を満たしたホストへの認定)の制度があります。

基準は10件以上の予約(または、合計100泊以上の3件の予約)、新規メッセージの90%に返信し新規予約リクエストを24時間以内に承認または却下すること、ホスト都合のキャンセル率1%未満、総合評価4.8以上です。

【チェックインを分かりやすく】

不満の理由には、「チェックインがスムーズでなかった」(11.2%)が挙がっています。

到着前に道順と入室の方法を伝えておきます。鍵を受け渡さないセルフチェックインでも、宿泊の開始までに宿泊者全員の本人確認が必要です。対面か、顔と旅券が画像で鮮明に確認できるテレビ電話などの方法で行います。外国人宿泊者には、旅券の呈示を求めます。

【ルールと緊急時の連絡先を外国語でも案内する】

騒音、ごみ、火災の注意と、外国語での案内は、「ウェルカムガイド」(宿泊中に必要な情報をまとめた案内)にまとめると、管理しやすくなります。

法令では、宿泊者への説明は、書面を居室に備え付ける方法でよく、対面での説明は必須ではありません。予約サイトに載せるだけでなく、宿泊中に必要に応じて確認できる形(書面を居室に備える、タブレットで表示するなど)にしてください。

災害時の連絡先は、緊急時にすぐ確認できるものを備え付けます。

【苦情には、常時対応する】

近隣からの苦情には、宿泊者が滞在していない間も深夜早朝を問わず対応します。

宿泊者の行為が原因で、注意しても改善されない場合は、現場に急行して退室を求めます。

参考:Airbnb「スーパーホストの認定要件」、観光庁「事業者の業務[1]」、観光庁「住宅宿泊事業の実態調査」(2022年3月、PDF)

清掃・メンテナンスを効率よく回す方法

清掃・メンテナンスを効率よく回す方法

清掃は、法令で求められる衛生管理です。

ゲストの印象にも関わるため、手順を決めて、安定して回すことが大切です。

【法令で必要な衛生管理】

届出住宅は、定期的な清掃と換気を行い、ダニやカビが発生しないよう、除湿を心がける必要があります。シーツやカバーなど、直接人に触れる寝具は、宿泊者が入れ替わるごとに、洗濯したものと取り替えます。

宿泊者が重い感染症にかかった疑いがあるときは、保健所に通報します。追い炊き機能付きの浴槽や加湿器がある場合は、宿泊者が入れ替わるごとに、湯を抜き、水を交換します。

【費用の目安】

観光庁の調査では、清掃費やリネン代などの必要経費は、宿泊単価の平均26.3%で、10%以上20%未満が最も多い層でした。清掃料金をゲストに請求する場合は、サービス料15.5%が引かれる点も考えに入れます。

【回す仕組み】

Airbnbのカレンダーでは宿泊日数や予約締切日と合わせて、予約と予約の間の準備期間を設定できます。

チェックアウトから次のチェックインまでに清掃の時間を確保できます。非常用照明器具や避難経路の表示も、故障や剥がれがないか、清掃のときに確認しましょう。

【外部に任せる方法】

観光庁の調査では、衛生の確保、安全の確保、苦情への対応などの業務を、外部に委託していない物件は61.8%でした。

委託している物件では、住宅宿泊管理業者への委託が多くなっています。ホストが不在になる場合は、住宅宿泊管理業者への委託が必要です。(自分の住まいが同じ敷地内にある、または隣接している場合など、一定の要件を満たすときは不要です)

国土交通省の標準契約書では、日常の清掃や、設備や備品の定期的な清掃と換気が、委託する業務の例として示されています。

参考:観光庁「事業者の業務[1]」、観光庁「住宅宿泊事業の実態調査」(2022年3月、PDF)、国土交通省「住宅宿泊事業法に基づく民泊の管理業制度について」(PDF)

収益を伸ばすための運営戦略

収益を伸ばすための運営戦略

民泊新法は年間180日が上限です。泊まる日数を増やすだけでなく、1泊あたりの収益と空いた日の埋め方が大切になります。

【需要が低い時期は、割引と条件の緩和で埋める】

 Airbnbでは、7泊以上に週割、28泊以上に月割を設定できます。検索結果で割引が強調され、検索順位の改善にも役立つと、Airbnbは説明しています。

チェックインの1〜28日前に予約するゲスト向けの直前割引や、最低宿泊日数を減らす方法もあります。最低宿泊日数は、チェックイン日ごとに設定できます。

【繁忙期は、予約できる日を増やす】

予約可能日が多いほど、検索結果に表示されやすくなります。

【180日の使い方を意識する】

長期滞在の予約も、泊数はすべて180泊に数えられます。

月割で長期の予約を受けると上限に早く近づきます。年度内の泊数が180泊に達するとリスティングは非公開になります。150泊に達するとAirbnbから通知が届きます。

【スーパーホストを目標にする】

 返信、キャンセル率、評価を管理する目標として、Airbnbの認定基準が使えます。

【毎月数字を確認する】

「ホスティング収入」で、予約ごとのサービス料と受取金を確認し、清掃費と固定費を引いた利益率を、観光庁の調査の平均(15.9%)と比べてみましょう。

参考:Airbnb「料金設定の戦略を立てる」、Airbnb「長期滞在料金を設定する」、Airbnb「日本国内の『年間上限180泊のルール』に関するよくある質問」

届出後に必要な法令対応と税務処理

届出が受理されて営業を始めた後も、報告、記録、税の申告が必要です。

【定期報告と宿泊者名簿の管理】

定期報告は、2か月ごと(年6回)です。

届出住宅ごとに、毎年2月、4月、6月、8月、10月、12月の15日までにそれぞれの月の前2か月分を、民泊制度運営システムで報告します。

報告の期限報告する期間
2月15日前年12月〜1月
4月15日2月〜3月
6月15日4月〜5月
8月15日6月〜7月
10月15日8月〜9月
12月15日10月〜11月

報告する内容は、人を宿泊させた日数、宿泊者数、延べ宿泊者数、国籍別の宿泊者数の内訳です。

Airbnbは、届出住宅の予約泊数(宿泊した日付を含む)を、毎日観光庁に報告しています。180泊の超過が確認されると、観光庁から自治体に共有されます。自分でも泊数を管理し、早くチェックアウトしたゲストがいた場合はチェックアウト日より前に、Airbnbのウェブサイトで予約内容を変更して実際の宿泊日数を反映します。

宿泊者名簿は3年間保存します。 宿泊者全員の氏名、住所、職業、宿泊日を記載し、国内に住所のない外国人は国籍と旅券番号も記載します。

宿泊の開始までに、宿泊者それぞれの本人確認を行い、旅券の写しを名簿とともに保存します。名簿は、届出住宅か、事業者の営業所や事務所に備え付けます。

参考:観光庁「事業者の業務[2]」、観光庁「事業者の業務[1]」、Airbnb「日本国内の『年間上限180泊のルール』に関するよくある質問」

確定申告に向けた準備

民泊の収入は、所得税の対象です。国税庁の情報によると、所得の区分は、次の通りです。

ケース所得の区分
自分が居住する住宅で、民泊新法の民泊を行う原則として雑所得
不動産賃貸業の人が、次の賃貸契約までの間、一時的に民泊を行う不動産所得に含めても差し支えない
民泊の所得で生計を立てているなど、事業として行っていることが明らか事業所得

雑所得は、赤字が出ても他の所得と相殺(損益通算)できず、青色申告の対象にもなりません。青色申告特別控除は、不動産所得か事業所得を生ずべき事業を営む人が対象です。

必要経費

以下の項目が、基本的に経費になります。

  • 仲介手数料(Airbnbのサービス料)
  • 管理費用
  • 広告宣伝費
  • 水道光熱費
  • 通信費
  • 非常用照明器具の購入費と設置費
  • 宿泊者用の日用品
  • 家屋の減価償却費
  • 固定資産税
  • 事業用資金の借入金利子 など

水道光熱費や固定資産税など、生活用と業務用が混ざる費用は、民泊に使う部分だけを床面積の割合や宿泊日数で按分します。

国税庁の計算例は、水道光熱費24万円、全体180㎡のうち民泊に使う部分60㎡、年間の宿泊90日なら、24万円×60/180×90/365=19,727円です。

申告が不要な場合と消費税

年末調整済みの給与所得がある人で、民泊の所得が20万円以下、ほかに所得がなければ、所得税の確定申告は不要です。

宿泊料は消費税の課税対象ですが、基準期間(個人は前々年)の課税売上高が1,000万円以下なら、原則として免税事業者です。

住宅ローン控除

民泊に使う家屋で住宅ローン控除を受けられるのは、「現に人の生活の本拠として使用されている家屋」の場合で、生活用の部分が総床面積の2分の1以上などの条件があります。

Airbnbの「ホスティング収入」では、予約ごとの受取金とサービス料を確認できます。申告の前に、税務署か税理士に、自分の場合の取り扱いを確認してください。

参考:国税庁「住宅宿泊事業法に規定する住宅宿泊事業により生じる所得の課税関係等について(情報)」(PDF)、国税庁「No.2070 青色申告制度」、国税庁「No.2250 損益通算」

よくある質問(FAQ)

よくある質問(FAQ)

Airbnbでホストを始める前に、多くの方が気になる疑問に公的な情報をもとに答えます。

【Airbnbを始めるのに必要な初期費用はどのくらい?】

Airbnbへの登録と掲載は無料で、サービス料は、予約が確定したときに差し引かれます。初期費用は、物件を買うか借りるか、改装が必要かで大きく変わります。

観光庁の調査(2021年、民泊新法の事業者)では、半数以上の物件が、初期費用300万円未満で始めています。500万円未満の物件は65.5%で、個人に限ると78.7%でした。

一方、5,000万円以上かけた物件も13.4%あり、法人では23.1%、個人では1.5%でした。

初期費用に含まれた項目は、次の通りです。

項目含めた物件の割合
消防設備79.2%
家具・家電77.4%
清掃備品75.0%
リネン類74.8%
Wi-Fi設備66.6%
物件の改装・改修58.9%
届出の委託費(行政書士など)34.3%
物件の購入30.8%

項目ごとの金額は、調査には出ていません。消防設備は、物件の建て方や規模で、必要な設備が変わります。届出の前に、物件を管轄する消防署に確認してください。届出の手数料は、自治体によって異なります。

参考:観光庁「住宅宿泊事業の実態調査」(2022年3月、PDF)

【住宅ローンがある物件でもAirbnbはできる?】

住宅ローンの契約が民泊を認めているかどうかは、借入先によって決まります。

たとえば、住宅金融支援機構のフラット35は、自ら居住する住宅の取得資金が対象で、第三者への賃貸などの目的外の利用が判明した場合は、借入金の全額を一括で返済するよう求められます。民泊に使えるかどうかは、事前に借入先の金融機関に確認してください。

税の面では、住宅ローン控除を受けられるのは、「現に人の生活の本拠として使用されている家屋」を民泊に使う場合で、生活用の部分が総床面積の2分の1以上などの条件があります。

参考:住宅金融支援機構「【フラット35】ご利用条件」、国税庁「住宅宿泊事業法に規定する住宅宿泊事業により生じる所得の課税関係等について(情報)」(PDF)

【近隣住民とのトラブルを避けるには?】

観光庁の調査(2021年)では、近隣から苦情を受けたことがある物件は14.4%で、ホストが同居する物件は6.6%、不在の物件は18.8%でした。全物件のうち、騒音の苦情が10.7%、ごみが4.7%、タバコが3.8%でした。

法令で、宿泊者には、騒音、ごみ、火災の防止について、書面などで説明する必要があります(外国人には外国語で)。

苦情には、深夜早朝を問わず対応し、宿泊者が滞在していない間も受け付けます。届出の前に、周辺住民へ、民泊を営む旨を説明しておくことも、望ましいとされています。宿泊者が出したごみは、事業活動に伴うごみとして、事業者が責任を持って処理します。

参考:観光庁「事業者の業務[1]」、観光庁「住宅宿泊事業の実態調査」(2022年3月、PDF)

【Airbnbの手数料は何%?】

現在は、ほとんどのホストに、シングルサービス料体系の15.5%が適用されます。

ゲストには、サービス料が上乗せされません。それ以外のホストには、通常14〜16%が適用されます。ホストが3%、ゲストが14.1〜16.5%を負担する分割負担型は、段階的に廃止されていて、全ホストの移行後は利用できなくなります。

たとえば、料金が1万円なら、サービス料1,550円を引いた8,450円が受取金です。

参考:Airbnb「Airbnbサービス料」

まとめ:Airbnbホスト運営で押さえるべき5つのポイント

まとめ:Airbnbホスト運営で押さえるべき5つのポイント

ここまで、Airbnbホストになるための準備・届出から、アカウント登録の手順、物件写真や料金設定のコツ、そして2026年最新の手数料のしくみまで解説してきました。

特に重要なポイントを5つにまとめます。

  1. 法的な届出を済ませる:届出番号がなければ、Airbnbにも掲載できません
  2. 手数料の仕組みを理解する:現在は、ほとんどのホストに15.5%(シングルサービス料体系)が適用されています
  3. 物件情報を充実させる:魅力的な写真と、正確で詳しい説明が、予約につながります
  4. ゲスト対応を丁寧に行う:メッセージへの返信と、24時間以内の予約リクエストへの対応は、スーパーホストの条件にもなります
  5. 法令対応と税務処理を怠らない:定期報告(2か月ごと、年6回)は義務で、確定申告も、所得に応じて必要です

とはいえ、「自分の場合は手続きがどう進むのか」「届出や清掃まで一人で回せるか不安」という方も少なくないはずです。

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